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かつて早川書房から出版された単行本を1冊にまとめた分厚いSFショートショート集。
初期作品集の為、後年の星作品とは違い具体的な年や人名も出てくる。
面白いのだが説明が細かかったり、星作品にしてはやや長めに書かれた作品が多い。また、早川から出版された為か宇宙人系の話が多いと感じた。
星ファンは後年の作品と見比べるのも良いだろう。
特筆すべきは『宇宙の男たち』と『初雪』。
設定が気の利いた古い映画の様で、映像的な作品だった。既に死語である「男の浪漫」とでも言えば良いのだろうか。私はフェミニストだが、こうした男たちの情は嫌いでは無い。一読の価値があると思う。
一読の価値があると言えば『あとがき』も良い。
あなたは読み終わった後「バーカ」と思うだろう。そしておそらく星新一も「バーカ」と思いながら『あとがき』を書いたのだ。